病院代が高い!
ぽぽちがポメハゲ(アロペシアX)になってから毎月のお薬代がなかなかの額になってきました。
メラトニンの処方料は月6,600円(診察代込)年間79,200円
ぽぽちのもふもふのためとはいえ、なかなか大きな支出です。
そこで飼い主は閃きました。
せや、ペット保険に入って診療代の70%保険会社に出してもらえれば、保険料を払ったとしてもトータルで安く済むんちゃうやろか
あったまe〜
初めはそんな下心から始まったペット保険探し…
いろいろ調べて自分なりに出した結論は「ペット保険には入らない」でした。
ペット保険のことをいろいろ調べていく中で、少しペット保険に詳しくなったので、こちらの記事を書くことにしました。
ペット保険について悩んでいる人の参考になれば幸いです。
- ペット保険に入るべきか悩んでいる人
- ペットの生涯医療費について知りたい人
- いまのペット保険のままでいいのか悩んでいる人
- ペット保険のメリット・デメリットが知りたい人
そもそもぽぽちはペット保険には入れなかった
ペット保険会社から引き受けをお断りされたぽぽち
飼い主の思惑も虚しく、ぽぽちはペット保険には加入できませんでした。
そもそも、既往歴(現在治療中のものや過去に治療した疾患部位)に関しては、保険が下りないところが大半のようです。
一社は上記のようにお引き受けを断られ、もう一社は「皮膚疾患全般及びアロペシアXに係る疾患全般免責(保険適用外)なら引き受け可能」ということでしたので「バッキャロ〜こっちから願い下げじゃ〜」とお返事をしました。(もっと丁寧にお断りしましたよ)
ポメハゲで…?病院の先生にも「病気ではない」って言われたのに、皮膚疾患全般はいくらなんでも免責範囲広すぎでは?泣
ペット保険の審査って結構厳しいらしいです。
さらに言うと、ぽぽちが処方されているメラトニンは、医薬品ではなくサプリメントの部類に入るため、たとえ保険に入っていたとしても、保険対象外となる可能性が高いです。
ぐぬぬ…保険に入ったとしても結局同じ額の治療費がかかると言うことか…
あんまり保険のうまみがないですなぁ
じゃあ、ポメハゲの治療は自力で頑張るとして、もし癌などの大きな病気になった時や、骨折などの手術が必要になるような怪我をした時、保険に入っておいた方が安心ではなかろうか?
そうなの??
ペット保険に入っている人はおよそ52%(ぽこ調べ)
Twitterのアンケート機能を使って、みなさんの加入状況を教えていただきました。
回答してくださった方のおよそ52%の人が、何かしらのペット保険に加入しているみたいですね。
また、入っていない人の中には、ぽぽちと同じように「入ろうとしたけど入れなかった」という人もおられました。
ペット保険は若いうちに入るべき?
ペット保険についていろいろ調べていくと、
- 高年齢になるほどペット保険に加入することが難しくなる
- 既往歴に対しては免責になる(保険が下りない)
ということが分かりました。
若くて健康なうちに保険に入っておいた方が、免責がつかずに補償を受けることができるので、(ポメハゲ部分が免責になったとしても、)いまのうちに加入しておいたほうがいいのではないだろうか???そんな不安に駆られました。
人間の医療保険は不要派なんだけど…
私は元々、人間の保険に関して言えば、医療保険は必要ないと考えるタイプの人間です。
なぜなら、すでに高額な社会保険料を納めており、国からの手厚い補償制度が受けられるからです。
「高額療養費制度」を使えば、どれだけ治療費がかかっても月10万程度、月をまたいだとしても20万程度で済みます。夫が働けなくなった期間も「傷病手当金」で給料の3分の2支給されるので、保険がなくてもある程度の生活防衛資金があれば、医療保険に頼らずとも生活が困窮することはないだろう、と考えています。
高額療養費制度と傷病手当金について知りたい方はこちらをご覧ください
→ 高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)
→ 病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)
犬には手厚い補償制度がない!
しかし、犬にはこういった補償制度がありません。ぽぽちに万が一のことがあったときに青天井に治療費がふくらんでしまうのでは…そう考えた時、ペット保険の必要性を今一度考えてみようと思ったわけです。
ペット保険のメリット・デメリット
- 治療費の50%〜70%を保険で賄える(中には全額賄えるプランもあります)
- 動物病院に行くハードルが下がる
- 病気の早期発見に繋がりやすくなる
- 大きな怪我や病気をしたときの経済的負担を軽くできる
- 治療費の全額出るわけではないので30〜50%の自己負担分がある
- 狂犬病ワクチンやフィラリアなどの予防費、サプリメントなどの健康維持費に関しては全額自己負担
- 保険支給額に限度額がある
- 保険対象外の疾病がある(ポメラニアンに多いパテラも対象外である事が多い)
- 歳をとると保険料が高くなる傾向にある
- 一度加入すると精神的に解約しづらくなる
- 保険会社によっていろいろな制約がある
- 前年の疾患部位が次年度以降に免責になることがある
- 翌年度の引き受けを拒否される事がある(突然ペット保険が切れる)
- 診断のための検査費用(採血やレントゲン)が対象外である事がある
70%プランに入っていれば、国民健康保険と同じ3割負担で治療が受けられるというわけですね。それにしても保険適用外が多いですね…
保険に入っているのに守られてない感…
手厚すぎると、保険会社が儲からないもんね…
ただ、ペット保険は損得で図れない部分もあるのかなとは思います。
愛犬の命は唯一無二のもので替えが効きません。ペット保険に加入されている人、それぞれに愛する家族、物語があることを考えると、もし自分自身が保険を使う機会がなかったとしても、他のわんこの治療に自分の払った保険料が使われたのだと考えると、ちょっと社会貢献(寄付)ぽいというか、、高い保険料が無駄じゃなかった、って思えるかなと思います。
……はい、損をした時に自分を慰める言い訳です。でも、保険は大半の人が損をするようにできています。こんなふうに自分を納得させるのもありかなぁと思います(笑)
犬の生涯にかかる医療費っていくら?
次に、ペット保険が必要かどうかを考えるために、犬の生涯医療費について調べてみました。
超小型犬の生涯医療費の平均額は124万円
日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」によると
ぽぽちのような超小型犬の治療費の平均金額は1か月あたり7,435円でという値でした。
これを元に計算すると、、、
7,435円×12か月=年間約9万円
超小型犬の平均寿命(13.8歳)で計算すると
9万円×13.8歳=124万円かかるという結果になりました。
ちなみにこの金額の中には狂犬病ワクチンや混合ワクチン、フィラリア予防薬などの毎年かかる予防費も含まれています。(我が家は毎年3万円くらいです)
平均で124万円の生涯医療費がかかるということですね。
ぽぽちはギネス記録の寿命30歳を目指しているので、270万円かかるということですね。
みなさん、ギネス記録達成を祈っていてください
あくまで全体の平均値なので、我が家はポメハゲの治療費のことを考えるともう少し高いかもしれません。しかし、こういった平均値は極端に高い数値に押し上げられて実際の体感的な値よりも高めに出る傾向にあるようです。みなさんのご家庭はどうでしょうか。
最大治療額は25人に1人の割合で30〜40万円になる
次に、同資料の「これまでの治療費の最大額」の項目を見てみます。
今まで一番高かった治療費(月単位)を尋ねる項目です。
超小型犬における一番高かった最大治療額の平均額は58,046円です。
最も多いのは「1万円未満」が全体の21%という結果でした。
そして最も高い項目である「30〜40万円かかった」という人は全体の3.9%いました。
25人に一人がそのくらいかかるということですね
そう聞くと結構な割合のような気がしてきました(ガクブル)
大きな病気や怪我になってしまった、「万が一」の時、このくらいの治療費になるんだなという目安になりますね。
こういった高額治療が必要な疾患になってしまった場合、その治療が数回にわたって行われる可能性も考えると、(個人的な感覚ですが)備えておくべきお金は100万円以上は必要なのかなと感じます。
ペット保険に加入した場合に支払う保険料はトータルいくらになるか
ぽぽちが申し込んだペット保険は、ペット保険業界でも最安クラスの「PS保険」と「FPC保険」です。
保険料が上がりにくい特徴があるため、この2社を選びました。
一方で大手保険会社である「アニコムペット保険」も超有名ですね。
窓口清算ができたりと、使い勝手がいい代わりに、保険料が高いイメージです。
PS保険とアニコムペット保険の保険料を試算してみました。
今ぽぽちは4歳なので、ぽぽちが4歳から平均寿命(13.8歳)まで保険料を支払った場合です
PS保険の場合(70%補償プラン)
420,600円
アニコムの場合(ふぁみりぃ70%)
788,410円
わ〜お
この保険料の他に、30%の自己負担分、毎年の予防費や検査費、保険対象外の疾病等の治療費は別途かかってくるという事ですね。
この保険料を高いと考えるか、妥当と考えるかは人それぞれですね。
結論:ぽぽちはペット保険に入らなくていい
結果として、ぽぽちはペット保険には入れませんでしたが、いろいろ調べてみて、最終的に「ぽぽちはペット保険に入らなくていい」という結論に達しました。なぜなら…
- 何かあった時のためのお金を保険料代わりに月々備えているから
- ある程度まとまったお金(生活防衛資金)を既に保有しているから
- 病気にならないように日頃の予防を気をつけようと決めたから
- ペット保険に入っても損をする確率の方が圧倒的に高いから
あぁ〜保険に入れなかった…どうしよう〜…
このようにクヨクヨするのは精神衛生上良くありません。
ペット保険に入って入れば100%安心かと言えば、そういうわけでもないことが分かりました。
入れないなら、「入らなくていい!」とマインドチェンジして、
保険料払わなくてもいい!
ラッキー☆
くらいの気持ちで、浮いた分をコツコツと備えておくのが大事ですね。
そもそもぽぽちを飼う前にこういったことまで考えてから飼うべきでしたね。
はいどうもすみません。
こんな人はペット保険に入ったほうがいいかも
私が個人的に考えるペット保険に入った方がいい人はこんな人です
- 愛犬が健康、尚且つ、何かあったときに治療に回すお金がない
(治療費に備えておく金額の目安は少なくとも100万円くらい) - 保険に入っていれば安心と思える人
つまり、今手元に100万円程度の余裕資金がなく、愛犬に何かあったときに治療費を捻出する事ができない人はペット保険に加入した方がいいかもしれません。ただ、ペット保険のデメリットでも挙げたように、保険の対象外になっている疾病が割と多いこともよく考え、リスクを理解した上で加入するべきです。
ちなみに、愛犬がすでに何かの疾病を抱えている場合は、ぽぽちのように一部免責・あるいは保険自体に加入できない可能性が高いです。それでも手持ち資金が少ないという人はペット保険の加入も一考の余地があるかもしれません。
ペット保険は損をする可能性が圧倒的に高く、また保険料も安くはないですから、既に手元にある程度の余裕資金がある人は、保険に入らずに、保険料相当分を愛犬が若いうちからしっかり積み立てていくのが堅実かなと個人的には思います。
そもそもですが、そういったお金がかかることを理解せず、金銭的な準備もなしに犬を飼ってはいけませんね。
保険料の負担を小さくしたいなら入院・手術プランもあり
例えば、日頃の通院は自分で支払うけど、手術や入院で大きな金額が掛かった時だけは保険で賄いたい…という人に適したものとして「入院・手術のみ」という補償プランがあります。こちらの保険の特徴は、保険料が安くて補償が大きい(100%補償)という点です。
「万が一の大きな支出を備える」という保険の本来の目的から見れば、理にかなった商品だなと思います。
しかし一方で、「がん治療で、日帰りの放射線治療に月に数万円かかるが、入院手術プランでは保険が下りない」というお話もお聞きしました。本当に何が起こるか分からないので、何が正解とはっきり言えないのが保険の世界ですね。これを執筆しながらも、これでよかったのかな…と心が揺らぐ自分がいます。苦笑
生涯医療費はあくまで「平均額」、大きく超える可能性も忘れないで
先ほどあげたように現時点で100万円ほどの余裕資金があれば、保険に頼らずとも大きな治療費、または生涯医療費の平均額相当は賄えることが分かりました。しかしこれはあくまで「平均額」。
たった数ヶ月で200万近くかかった…というのをTwitterでチラ見した事があります…汗
ずっと健康でいられればいいですが、こういった高額な治療が必要な病気になってしまう可能性は、僅かであれ誰にでもあるのです。そんな時にペット保険に入っていれば、きっと大きな助けになるでしょう。何が起こるかは誰にもわかりません。
まとめ
私は、ペット保険に加入しない道を選びましたが(入れなかったし)、加入しないことを推奨しているわけではありません。
言い方は悪いですが、私はぽぽちが大きな病気にならない事に「懸け」たのです。博打です。
支払えないような大きな治療費がかかってしまった時は、借金をするしかないですね。
各家庭の家計状況や愛犬の健康状態など、色々な状況・可能性を考えて、個々人でご判断していただければと思います。
記事の内容をざっくりまとめると次の通りです
- ペット保険に入っている人は52%くらい(ぽこTwitter調べ)
- 高年齢になるほどペット保険に加入しづらく、既往歴に対して免責になる
- ペット保険に入るなら若くて健康なうちに入るほうがいい
- 治療費が青天井に膨らむ可能性がある
- 治療費の50%〜70%を保険で賄える(全額賄えるプランも)
- 動物病院に行くハードルが下がる
- 病気の早期発見に繋がりやすくなる
- 大きな怪我や病気をしたときの経済的負担を軽くできる
- 30〜50%の自己負担分がある
- 予防費、健康維持費に関しては全額自己負担
- 保険支給額に限度額がある
- 保険対象外の疾病がある
- 歳をとると保険料が高くなる
- 一度加入すると精神的に解約しづらい
- 保険会社によっては…
- 前年の疾患部位が次年度以降に免責になることがある
- 翌年度の引き受けを拒否される事がある(突然ペット保険が切れる)
- 診断のための検査費用(採血やレントゲン)が対象外である事がある
- 超小型犬の生涯医療費の平均額は124万円
- 治療費の最大額が25人に1人の割合で30〜40万円かかる
- ペット保険の総支払額は420,600円〜788,410円(ぽぽちの場合)
- ある程度まとまったお金(生活防衛資金)を既に保有している人
- 病気にならないように日頃の予防に気をつけている人
- 保険料を払わずに自力で備えたい人
- 支払能力を超える医療費に対して借金をする覚悟ができる人
- 愛犬が健康で、尚且つ
- 治療に回すお金がない人
- 保険に守られているという「安心感」を求める人
- 保険料を抑えて、大きな支出にだけ備えたい人は入院・手術プランがおすすめ(でも完璧じゃない)
当記事で紹介した資料や、保険会社の資料を元に、自分たちのケースだったらどのくらい必要なのか?万が一の時はどうなのか?ということを体系立てて考えていくと、ペット保険が必要かどうか、備えるべき金額のおおよその目安が分かるのではないかと思います。
ぽぽちがペット保険に入れなかった話をTwitterに投稿したら、たくさんの方からペット保険の情報を教えていただきました。中には「保険に加入したものの、現状のままでいいのか正解が分からなくて悩んでいる」といったお悩みも。安心のために入ったはずなのに、安心できないなんて…
「これでいいのかな…」という悩みが「これでいいのだ!!」とくっきり明快になれば、安心して日々の生活を過ごす事ができますね。
これでいいのだ!(多分)
健康でいないと…ガクブル
がんばって稼がないと…ガクブル
ペット保険について悩んでいる方、これから犬を飼うけど保険に入ったほうがいいのか…と悩んでいる方の参考、見直すきっかけになれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます!
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